パリの東から

バッハ「無伴奏チェロ組曲」第6番、ト長調版について
まだ第4番が書きかけだというのに、第6番の楽譜を作り始めてしまいました。

と言うのもチェリストの鈴木秀美さんが、第6番を5度低くト長調で弾いてみたらよい、とどこかで書いているのを見てなるほどと思ったものの、普通の楽譜を見て移調しながら弾くのはかなり難しく、それなら自分のためにも他のチェリストのためにも初めから移調してある楽譜を作ったらよいと思ったからです。

実は第6番のト長調版はこれが世界初というわけではなく、19世紀ドイツのチェロの大家グリュッツマッハーがすでに作っています。面白いことにグリュッツマッハーは2種類のバッハの「無伴奏チェロ組曲」を編集していますが、一つはごく普通の版なのですが、もう一つはグリュッツマッハーがかなり自由に「創作」している版で、いろいろな和音が書き加えられているだけでなく、旋律もあらあら?という感じでどこかへ行ってしまうという傑作な版です。アド・リブ版と言えばいいでしょうか。

第6番のト長調版はこの「アド・リブ版」の方に収められており、残念ながら私たちが必要としているものとはちょっと違います。

というわけでこの私の移調版が現在世界で唯一の実用的な楽譜だと思いますので、どうぞご利用下さい。無料楽譜です。
バッハ「無伴奏チェロ組曲」第6番、ト長調版

しかし考えて見れば、第5番の場合はオリジナルのA線をGに下げた(スコルダトゥーラ)ものと通常の調弦用との双方を載せている楽譜があるのに、第6番の場合通常の4本弦のチェロのための楽譜がなかったのいうのは不思議なことです。私のこの楽譜がきっかけとなって、これからの「無伴奏チェロ組曲」の楽譜には第6番のト長調版が必ず載せられるようになることを願います。

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  1. 2012/11/10(土) 13:05:54|
  2. 無伴奏チェロ組曲
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

コメント
いいですね♪
  1. 2012/11/21(水) 03:12:54 |
  2. URL |
  3. 矢部善城美 #mQop/nM.
  4. [ 編集]
はい、どうも。
  1. 2012/11/24(土) 05:48:34 |
  2. URL |
  3. 横山真一郎 #-
  4. [ 編集]

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